数学の取り組み方記事一覧

小学生の頃、ボクはある問題の解き方を発明しようとしていました。その問題とは、水の入った容器に、棒をつっこむと水面は何センチ上昇するか?という問題でした。この問題は、今も中学入試でよく出るたぐいの問題なのですが、ボクはこの問題のことが、大きくなるまでずっと頭にひっかかっていました。どんな問題だったか、具体的に書いてみましょう。底面積10平方センチメートルの円筒型の容器の中に、100ml の水が入って...

数学や物理には、山ほど公式があります。が、皆さんは、まさか全部まる覚えしようとしていませんよね?確かに覚えておいた方が便利な公式というのは、たくさんあります。それに、覚えていればそれに当てはめればよいと言う公式も、たくさんあります。たとえば、円錐の側面積の公式。底円の半径をr 、円錐の母線をl とすると、側面の面積は、S = πrl.底円の半径と、円錐の母線の長さがわかれば、それを入れるだけで側面...

入試では、解法がいくつもあるような問題もよく出題されます。特に図形の問題などはたいていそうです。用いた解法によって、解けるまでの所用時間はまるで違います。ベクトル問題だから…とベクトル的解法で解いたら、20分以上かかったとしても、初等幾何(相似)と余弦定理で解いた人は、10分から15分で解ける場合も多いです。入試で成功するためには、こういう有り難い問題を確実に取っていくことが、重要です。そしてでき...

数学の勉強法。今回は、ポリア著のロングセラー「いかにして問題をとくか」(丸善)をとりあげます。この本は、50年前に日本語版が出た超ロングセラーで、数学の問題をどう学生に解かせるかということについて、書かれた本です。今も大きな書店に行けば数学の棚に一冊は並んでいるような本ですが、ロングセラーの割に、なぜかとても読みづらい本です。その理由は色々ありますが、一つには「延々と同じようなことを書いている(よ...

数学問題の解き方。ポリアの「いかにして問題をとくか」の続きです。★問題の理解★まず第1に、問題を理解しなければならない。すなわち求めるものが何であるかをハッキリ知らねばならない。問題を解くにはまず、その問題が何を求めているのかを、ハッキリ知らねばなりません。たとえば数学の問題には、「決定問題」と「証明問題」の二つがあります。「○○の条件を満たすものを決定せよ」というのが決定問題で、「○○を示せ、証...

数学問題の解き方。ポリアの「いかにして問題をとくか」の続きです。問題の既知のものと未知のものとの関連を見つけ出せたなら、次に問題を解くためのプランを立てます。★計画を立てる(1 )以前にそれを見たことがないか?同じ問題を少しちがった形でみたことがあるか?…を、まず考える。★計画を立てる(2 )似た問題を知っているか、役に立つ定理を知っているか、考えよ!問題を解く一番手っ取り早い方法は、それと同じ問...

数学問題の解き方。ポリアの「いかにして問題をとくか」を読む。★問題を理解する(1 )未知のものは何か?与えられているデータは何か?条件は何か?まず、求められている答えが何か、ハッキリさせます。数学以外のセンター試験などではよく、「正しいものを選べ」とか「誤っているものを選べ」「適切でないものを選べ」などという、紛らわしい設問があります。こういう場合、正しいものを選ぶのか誤っているものを選ぶのか、ま...

数学問題の解き方。ポリアの「いかにして問題をとくか」を読む、の続きです。★既知のモノと、未知のモノとの関連★いろいろな項目が、おたがいにどんなに関連しているか、また、わからないことが、わかっていることと、どのように結びついているかを知ることが、解がどんなものであるかを知り、計画を建てるために必要である。「既知のもの」というのは、「問題文の中で与えられた情報」と「問題文には書かれていないが、知ってい...

数学問題の解き方。ポリアの「いかにして問題を解くか」の解説の続きです。問題の解法は、一通りとは限りません。たとえば代数・幾何の問題などでは、ベクトルで解くか複素数平面で解くか、はたまたユークリッド幾何学などの定理を使って解くか、さまざまな解法経路が現れるでしょう。だから、どういう解法を使って解くのか、実行する前に少しだけ検討する必要がでてきます。受験というのは、時間との戦いですし、点数を積み上げる...

難関大学合格を目指すなら、とにかくまず量です。しかし一年や二年でそれだけの量をこなすのは、なかなか難しい。となると、限られた解法パターンをくり返し練習し、一つ一つ身につけていく方が有効です。そのためには、解法パターンや要点をどういう風に使うのか、意識して勉強するしかありません。そのための一つの方法は、問題を解くたびに解法パターンをノートにつけていくことです。こうして・ああして・どうして・そうして解...