問題文が読めれば解ける
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入試では、解法がいくつもあるような問題もよく出題されます。
特に図形の問題などはたいていそうです。
用いた解法によって、解けるまでの所用時間はまるで違います。
ベクトル問題だから…とベクトル的解法で解いたら、20分以上かかったとしても、初等幾何(相似)と余弦定理で解いた人は、10分から15分で解ける場合も多いです。
入試で成功するためには、こういう有り難い問題を確実に取っていくことが、重要です。
そしてできれば初等幾何を使った簡単な解法でさっさと解いて、他の問題にたくさん時間を残せれば、ベストです。
ベクトルの問題を、初等幾何で解く。
複素数平面の問題を、ベクトルで解く。
整式問題をベクトルで解く。
そういうコトが自由に出来れば、数学はもう十分力があると言えます。
しかしそれもまず「問題が読めるから、解ける」のです。
問題文の中のキーワードが、何を意味するかを理解できたから、簡単に解けると言うことが可能になったのです。
問題が読めなければ、問題は解けない
当たり前すぎるほど当たり前のことですが、「問題が読めなければ、問題は解けない」のです。
そして問題が読めれば、解法は必ず知っているはずなのです。
難関大学を目指す人ならば、解法パターンはどこかで最低一度は練習したことがあるはずですから、解法自体は知っているのです。
でも解けなくて答えを見たら「あー、なんやー、こう解くのかー!」と、苦笑いする。
解き方を見ればわかる…ということは、問題文を読んでそのとき方が頭に思い浮かばなかっただけと言うことですから、たいていの人は、そのままにしてしまいます。
「思い浮かばなかっただけで、次は大丈夫」と考えて、そのままに放っておいてしまいます。
でも実は、次に同じような問題に出会っても、やっぱり解けないものなのです。
問題文から解法パターンが思い浮かばなかったのですから、次だって同じコトが起こるのです。
問題が解けなかった原因は「問題の条件から、解法パターンが思い浮かばなかった」コトにあるのですから、それは当たり前です。
「問題文が読める」=「解法が思い浮かぶ」という状態にしなくてはなりません。
問題文を読んで、すぐに解法が思い浮かぶようにするためには、自分専用の参考書ノートを作る必要があります。
というのも問題を読み、それに最適な解法パターンを覚えるには、問題文と解法パターンの相関関係を知る必要があるからです。
問題と解法の関係を知る
公式を覚えるときに、意味もわからずただひたすらに書いて覚えるのは、忘れる元です。
そうではなく公式をもっと根本的なところから導き出すトレーニングして覚えれば、数学の独特でティピカルな変形のパターンというのがわかります。
それと同様に、問題文と解法パターンを関連づけて覚えると、数学特有の問題解決パターンというのがだんだん見えてきます。
ノートはできれば、単元別に作った方が、あとで整理しやすいでしょう。
最近はノートも安いですから、ベクトルのノート、複素数のノート、整数問題のノート、微積分のノート、確率のノート、数列のノートなどと、分けて作っておきましょう。
学校の授業に併せてそう言うノートを作っていけば、受験勉強の際にもそのままプラスαして使うことができます。
ただこのノート作りを、青チャートやニューアクションαのチャートやアクションを暗記することで代用する方法は、あまりお薦めできません。
というのも、問題を読んで、与えられている条件(与件)を一つ一つ図や式に置き換え、何の知識がそれに使えそうかを考える癖がつかないからです。