大学受験 やる気を出す方法
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「ところでさー、センセ。
やる気を出す方法って、知んない?
なんか最近ウチ、やる気が続かなくって」うーん、それなら、この本を貸してあげるよ。
「読む気も起こんないから、説明してよ」ホントにやる気無くなってるみたいだね。
じゃあ、大事なところだけ、解説するよ。
やる気には、限りがある。
まず最初に覚えておいて欲しいことは、『やる気』って言うのは、限りがあるもんなんだね。
やる気っていうのは、脳の命令で<やる気物質>が放出されて、起こるモノなんだ。
「やる気物質?
」そうだよ。
<やる気物質>だ。
この<やる気物質>というのは、ドーパミンとノルアドレナリンという二種類の物質なんだけど、これが出たときに『やる気』が生まれる。
逆にこの<やる気物質>が出ないときは、『やる気』も出ない。
また、やる気物質を使い果たしてしまうと、『やる気』もなくなる...っていうことだ。
やる気の素が尽きてしまうと、やる気が出ないのは当然だね。
ここんところを、まず覚えておこう。
やる気が出る条件
で、やる気は<やる気物質>によって、引き起こされる。
ところがこの<やる気物質>って言うのは、物質だから有限だ。
だから脳は、やる気物質を節約して使う。
どうしてかって言うと、命の危機が迫ったときに、やる気物質が尽きていたら危険だからね。
子どもの頃は、やる気物質の節約がまだうまくいかないので、何かに没頭すると、やる気物質を簡単に消費してしまう。
でもって、やる気物質がなくなると、パタンと寝てしまう。
子どもがどこでもぐっすり寝てしまうのは、そう言う事情だ。
だけど大人になるにつれて、そう言うことは減っていく。
何しろ、やる気物質が尽きて寝てしまったら、危険なことが増えていくからね。
小さな子どもの場合は、周囲の大人が守ってくれているのでそれでも構わないが、だんだんそう言うわけにも行かなくなっていく。
でもって、不必要なことには、やる気物質を使わないようになる。
身体は元気なのに、やる気が出ないって言うのは、脳が<やる気物質>を節約しているからだね。
不必要な用途に、貴重な物質は使えないからね。
「じゃあ、どういうときに、その<やる気物質>っていうのが出るわけ?
」それは脳が<やる気物質>を使っていいと判断したときだね。
条件としては、(1)確実に成果が上がること(終了の期限が見えていること)(2)社会的な評価を得られること(ほめられるようなこと)(3)緊急事態(火事場の馬鹿力)ということだという。
まず、成功するかどうか分からないようなことには、やる気は出ない。
英単語など、覚えてもすぐに英語の成績が上がらないなら、覚える作業にやる気は出なくなる。
英語の長文を読んでも、知らない単語だらけだったら、やる気が失せるだろ?
やっても成果が上がりそうにないって判断したら、脳は<やる気物質>を出さないようになるってことだ。
それから、ほめられるようなことに対してやる気が出るのは、ほめられるって言うことが、人間にとって快感だからだね。
快感という成果が望めるから、脳は<やる気物質>の放出を認めるわけだ。
だから、ほめて伸ばす...というのは、やる気を引き出す方法なんだね。
「ふーん、なるほど」「じゃあ、どうやったら、やる気って出るの?
」原則的には、さっきの3つのどれかに条件が当てはまれば、やる気は出るってことだね。
一つ目は、確実に成果が上がりそうなことをやる。
たとえば今日は10コ英文を覚える...ということなら、できそうだろ?
いきなり300コ覚えようと思うと、ムリっぽいけど、10コならできそう。
こういう風に、小さな達成目標を立てればいいんだ。
次に、成功したらご褒美があるって言う設定にすることだ。
これをやったら寝るとか、これをやったら何かを食べるとか。
こういうコトでも、立派にご褒美になる。
逆に寝てからやろうとか、食べてからやろうってことになると、脳は<やる気物質>を出してくれない。
それから、しっかり休むことだ。
やる気物質は、体内で合成されるものだ。
だから一旦消費されて無くなっても、再生産される。
で、どういうときに再生産されるかというと、睡眠時だ。
簡単に言うと「寝れば、やる気が戻る」ってこと。
眠いのに無理矢理勉強しても、翌日はやる気が無くなってしまって勉強する気がなくなってしまう。
そう言うことも起こるね。
まあ、色々研究してみて、自分にあったやる気の出し方を見つけてくれ。