研究者を目指すなら、旧帝大!
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東大を受けるなら、センター試験で85点以上取らなければ、勝負にはなりません。
80点台前半でも、受けれないことはないですが、足きり点以下になる可能性もあります。
それによほど2次試験が得意でないと、合格はムリでしょう。
「東大じゃなければ、何点くらい?
」そうですねー、京大なら82、3点くらいあればいいかな?
その他の難関大学を受験するなら、平均で80点くらいあれば十分です。
東大・京大以外の旧帝大(きゅう・ていだい)とか、地方国立大の医学部なら、それくらいでも十分です。
「旧帝大ってなに?
」旧帝大というのは、北海道大、東北大、東大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大の七つの国立大学のことです。
昭和20年までは『帝国大学』という名前だったので、旧帝大と言います。
この7つの大学は、今でも日本の学問の重要な研究拠点なんですよ。
「ふーん、てことは、スゴい研究をしてるってコト?
でもなんで?
」明治時代、政府は大日本帝国憲法で、日本の国号(くにのなまえ)を「大日本帝国」としたんだね。
で、その最高学府、つまり一番上位の学問の府たる大学に『帝国大学』という名前を付けて、日本の将来を担う研究拠点としたんです。
最初はもちろん、今の東大。
東大は、明治10年設立だから、大日本帝国憲法発布より前にあったんだけど、帝国大学令っていう法令ができたとき、「帝国大学」っていう名前に変わったんです。
で東大から20年遅れて、京都に京都帝国大学ができたとき、「帝国大学」→「東京帝国大学」って言う風に名前が変わったんだ。
そのあと、東北、九州、北海道、京城、台北、大阪、名古屋...という順番に、9つの帝国大学ができました。
「9コもあったんだ! あれ、さっき7つって言わなかったっけ?
」京城というのは、韓国のソウルですね。
台北というのは、台湾の都の台北です。
戦後この2つが抜けたので、7つになったわけです。
旧帝大ってなに?
ただ韓国のソウル大学も台湾の台湾大学も、旧帝大の建物をそのまま継承して存続しています。
ソウル大学は建物だけ継承したということですが、台湾大学は台北帝国大学を母胎とした大学だということを認めています。
「ふーん、帝大って、歴史があるんだね~」昭和20年まで、日本の大学は、帝国大学とその他の大学に分かれていて、帝国大学に重点的に研究費を配分したんです。
それが今もずっと続いています。
いつの時代の話かは知りませんが、大学の研究費予算は、まず半分が東大に配分され、4分の1が京大に配分され、残りの4分の1を他の帝大で分けていた...なんて話もあります。
「ええ、東大だけで、半分も取ってたの?
」今も各学会の主催は東大か京大ですし、核融合とか原子炉とか巨大な研究施設は東大か京大が主管して造って、それを他の大学の研究者が使わせてもらうという形になっていますので、本格的に何かの研究をしたいと思ったら、旧帝大を目指した方がいいですね。
図書館や文献なども歴史があるだけに立派ですし、なにかと便利です。
「ふーん。
旧帝大以外の大学を受けるなら、何点くらい必要?
」中堅国公立なら、75点くらいでしょうね。
旧帝大以外にも、歴史のある国公立大学というのはありますから、そう言うところを志望するなら75点くらいかな。
どっちにしても、80点というのは、難関大学を受験するための第一関門なんですね。
「それくらいは最低勉強しないと、大学で遊べないってコト?
」まあ、そうですね。